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月夜の海、朔の森

誰でもない

だれでもないわたしが
だれでもないあなたと 言葉を交わす
 
まるで、森のなかの
樹間をわたる風のように
自由に行き来する ふたつのこころ
 
家名に縛られず
肩書きに規定されず
血に祝福もされなければ
呪われもしない
 
そんなふたりの会話は
ほかのだれでもない わたしと
ほかのだれでもない あなたとの
たましいの交歓


上の詩は、2013年9月7日に書いたものです。

名前のない場所までゆくには、遠い遠い道のりを辿らなければなりません。
あなたから私へ、私からあなたへと、はるかに離れた遠い道を、それぞれに歩み続けるのです。
置き去りにした自分自身を拾い集めながら、光の糸に、次から次へ、小さな玉を通すように。
すっかり私がつながって、首飾りのような、腕輪のような、光の玉の円環ができるまで。



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