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月夜の海、朔の森

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山の中腹に 霧が立ち昇っている
あとから あとから 立ち昇ってゆく
白い霧は 濃く 薄く また濃く ゆらぎながら
ただよっている

水は 固体化すると すべてを反射して 白く輝く雪になるが
霧の白は 水が気化してゆく過程で 
透明さを失い 背景を呑み込み 隠してしまう

つかの間とはいえ
その魔術的な体の変化は
どこか悲しげな たて笛の音にも似て
山の呼吸が 聞こえる気がした




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